憂鬱な気分になったら要注意|鬱病発症のリスクを下げる

鬱

疲れた心の声に耳を傾けて

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誰でも、物事が憂鬱に感じられるときがあります。しかし中には、専門家の助けを得た方がよい深刻な事態に陥っていることに、自分では気づいていない人もいます。家族が気づくことができればよいのですが、家族もそれぞれ毎日を過ごすことに精一杯だったり、ともに過ごせる時間が少なかったりで気づけないことがあるのです。ときには、家族との関係そのものが憂鬱の原因であることも少なくありません。では、そのような深刻な憂鬱を、どのようにして見分ければよいのでしょうか。もっともわかりやすいのが、あまりよく眠れなくなるという症状です。仕事や育児、勉強などで身体は疲れているにもかかわらず、いざ床につくと目が冴えて眠れなかったり、眠りが浅くて起床してからも身体がだるかったりします。このような症状がもし2週間以上続くようなら、医師に相談してみることをおすすめします。病院を受診する場合は、心療内科や精神科がよいでしょう。昔は精神科にかかるというと何か特別にひどい事態であるかのようなイメージがありました。しかし、今では風邪をひいたときに内科にかかるのと同じように、気軽に受診できる精神科が増えています。心療内科と精神科の違いはというと、憂鬱が身体にまで影響を及ぼしている場合は心療内科の範疇という目安があります。もっとも、それほど厳密に考える必要はありません。心療内科にせよ精神科にせよ、外観や内装、そしてスタッフも、あたたかでアットホームな雰囲気のクリニックがたくさんあり、患者からも好評を得ています。ネットで探してみれば、各地の心療内科や精神科がくわしく紹介されていますので、まずは自分に合うところを探して、門をたたいてみるとよいでしょう。

憂鬱は、気持ちが暗くなってふさぎ込みがちになるといった状態だけではなく、身体にもさまざまな症状をもたらすことがあります。不眠以外でも頭痛や頭重感などはわかりやすいものですが、一見関係があると気づきにくいものに腰痛や皮膚疾患、胃腸障害、過呼吸や咳が続くなどの呼吸器の不調が挙げられます。自分が深刻な憂鬱を抱えていると気づいていない人は、これらの症状から身体に病気があるのだと誤解し、それぞれに対応した病院を受診します。しかしおおもとの憂鬱感がなくならない限り、ひとつの症状が治まってもまた別の症状が現れるという繰り返しになってしまうのです。このような症状は、仮面うつ病と呼ばれています。仮面うつ病の患者には、たとえば内科などで検査をしてもらった結果、「どこも異常はありませんよ。精神的なものではありませんか」と医師から告げられても、それを率直に受け入れられない人がいます。自分を心の弱い人間と考えることは悪いことであるかのように感じてしまうタイプの人です。そのような人だからこそ、身体に出ている症状は心からのサインであるともいえます。仕事や家事などに多忙な日々を送っているために、それらをこなすだけで精一杯で、自分の心の不調に気づくのが遅れる人が多くなっています。自分が憂鬱を感じていると少しでも思ったら、まず立ち止まって自分の気持ちを正直に振り返ってみることが非常に大切です。憂鬱を抑制すると、先に述べたような仮面うつ状態になってしまい、問題の解決までさらに遠回りをすることになりかねないからです。